#2 相棒、けいのこと①

Posted originally on 2/24/2018

最初に私の旅の相棒についてお話ししたいと思います。

今のわたしの生活に欠くことのできないこの相棒が、
わたしの人生をいかに変えたかお話ししてみたいと思い、

長いのですが2回に分けてお話しさせてください。

 

私の人生を変えたのは、2009年生まれで今年9歳になる、5キロ足らずの小型犬、けい(Kay)女の子です。

ノーフォークテリアというイギリスの東部ノーフォーク地方原産の、しっかりとした体格のテリア種です。

 

当時わたしはアメリカの企業の日本支社に勤めており、毎日仕事のことしか考えたことがありませんでした。

忙しすぎる毎日の生活の中で、仕事以外の何かを生活に取り入れるすべを、必死に探し求めていたのだと思います。兼ねてから夢だった、犬との生活を実現するため、家族となるまだ見ぬ愛犬を探し始めました。保護犬の里親に幾つか立候補するも認められず、ついには二子玉川園のペットショップでけいと巡り会い、その日のうちにけいはわたしの住む小さな家にやってきました。わたしが幼い頃実家に犬はいましたが、私ひとりの生活で犬と暮らしたことはありませんでした。今思うと、突然無茶なことをしたものだと思います。不慣れなわたしの元に来たけいに、不自由なかわいそうなことをしてしまいました。

 

結局最初の数ヶ月から一年は、けいは私の実家とペットシッターさんの家でほとんど過ごし、家にいるときはしつけの方法がわからなくてただただ厳しく接する私の顔色をいつも伺っていたように思います。それでもけいは何故か私のことが大好きで、束の間の時間一緒にいるとそばにくっついて離れませんでした。人懐っこくて誰にでも愛されると信じている小さな小さな子犬でした。わたしは仕事のかたわら、必死に犬のしつけ本を読んだりスクールに連れて行ったり、初めて踏み込んだ犬の世界に出来る限りの時間を費やしていました。

 

やがてけいは実家の家族に可愛がられ、やさしくて経験豊かなペットシッターさんに穏やかに育てられ、1歳を超えて一人前の犬になっていきました。その間私はまだ年に100日以上出張し、自宅でもPCを片時も話さない、そんな生活を送っていました。

 

1歳を超え、けいも子犬時期を終える頃、少しずつけいとの付き合い方がわかってきた私は、けいと暮らす生活のリズムを掴み始めました。出勤する前に朝早くふたりで歩く公園。それまでは1日オフィスに10時間以上こもっているだけの生活だった私は、近所の大きな公園の朝早い時間に立ち込める木々や土の匂いや鳥の声、嬉しそうなけいの走る姿に、こんな暮らし方もあったのだと気付かされました。わたしは本当に今まで生きてきたのだろうか、とまで考えるようになりました。
(相棒けいのこと②へ続く)